すこしだけ

お笑いや音楽や映画や本が好き。気分で書いたり消したり。

しょぼたま

21、22日と京都で行われた滝本晃司知久寿焼石川浩司弾き語りライブ配信を観た。

ソロは一人一人の個性が光り輝き過ぎて、それぞれがそれぞれ持っていないものを持っていて、根底は変わらないのに演奏や歌やパフォーマンスは未だに進化し続けていて全てがかっこよかった。

一番初めは知久さんのソロ。でんちう、らんちう、あめふらし、聞こえない歌などなど。知久さんはなんで歌っている時にあんなに目がきらきらと輝くのだろうかといつもいつも不思議に思う。前にライブの物販でお話した時に、らんちうは19歳で作った曲でね、といろいろ教えてくださったことを思い出した。歯が抜けても髪が抜けても根底が変わらない安心感。やっぱり好きだなあ。

二番目は滝本さんのソロ。空色、青空、むし、サーカスの日、みずいろなどなど。知久さんとは全く違う美しさとかっこよさ。若い頃からかっこよかったけど、今もなおかっこよかったな。コメントでもGさんかっこいい!!!が目立っていた。滝本さんもやはり根底が変わらない。好き。

三番目は石川さんのソロ。イカ天時代のたましか知らない人からすると木星に「ついたー!」と言う人の印象が強いと思うが、ギターも弾かれるし、歌も歌われる。そしてわたしはソロだと石川さんの作る楽曲が一番好きだと思う。柳ちゃんは昔も今もこれからも友達だと、柳原さんの話をしてからZANを歌い、マトリョーシカメメントの森、玄関、野のなななのかなどなど。石川さんのリズム感、歌詞、そして語りやパフォーマンスは天才的で唯一無二だと思う。玄関のただいま!おかえり!のやりとりは引き込まれる。凄い。そして石川さんも根底が変わらないから好きです。

そしてお待ちかね、三人でのセッション。たまです。一曲目に安心だったから泣きそうだった。3たまで一番好きな曲。僕の未来は火葬場の灰、大きな生ごみ、海の漂流物。君の未来もおんなじさ。美しい歌詞。ラッタッタ、レインコート、ぎが、ガウディさん、さよならおひさま、月のひざし、ハダシの足音、デキソコナイの行進。曲の間で知久さんが小さな楽器が好きと話したり、このマンドリンはもうすぐ100歳だよ〜と言ったことにGさんが管理は僕がしてますけどもと一言言ったり、緊張感を持たないと失敗するかもしれないからどきどしている石川さんが昨日はできたけど、もう一日分歳をとったから今日はできないかもと弱音を吐いたり、まったりのんびりライブが進んでいった。みんな歳をとってるんだよ、これを観ているお客さんも昨日から一日歳をとったんだよ!って。本当にそうだよね。永遠じゃないから美しい。何気なく話すことも全部大好きだなあ。

アンコールはロシヤのパン、学校にまにあわない、星を食べる。どれも大好きです。学校にまにあわないの石川さんの語りは本当に本当に何度聴いても天才的でかっこよくて引き込まれる。個人的には蛭子能収さんやつげ義春さんの漫画の世界観が言葉と音楽として表現されているように感じる。近しい世界観というか。わたしが蛭子さんやつげさんの大ファンだからそう感じるのかもしれないけども。

そしてもう一度のアンコールはいつもはまちあわせで、本当はまちあわせの予定だったんだけど、石川さんが予定変更をして、どっこいしょが始まった。お客さんを交えたら簡単なんだけど、こんなご時世で声を出せないから、知久さんGさんでどっこいしょを言うことになったんです。でも、これが、絶対難しいの。だけど、石川さんはプロなんだから簡単!とハードルを上げ、知久さんがミスして挙手したり、Gさんが笑っちゃってスタートできなくて「なんで最後にこんな苦しまなきゃいけないんだよう」と言っていたり、楽しかった。そして石川さんはリズムのプロ、絶対にずれないので、二人のどっこいしょに乗る歌が本当に良かった。石川さんは転落してもなお生還してパーカッションをするくらいの天才。やっぱり三人が大好きだなあ。四人も大好き。昔のようになることはないと思うけど、でも、四人の天才が集まって、かつてたまという伝説的なバンドがいたことは忘れないし、これからもずっと大好きだな。

コロナが落ち着いたら観に行きたい。ホルモン鉄道もパスカルズもまた観に行きたいなー!